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はりきってるね

3月終わりだというのに、寒いねー。
i子も寒い?
毛があるから寒くない?
それでも、足のウラはきっと冷たいよね。

いつものようにお外に出た。
電柱クンクンしないで歩く。
もちろんほめる。
交差点を渡って、「歩道歩道」と言うと、ちゃんと歩道に乗る。
もちろんほめる。
国道に出る手前で、
「レフト、歩道、レフト、歩道」と言うと、歩道に乗って左に曲がった。
もちろんほめる。

今日は、ふわふわぴょこぴょこ歩くし、
クンクンもまったくしない。
i子、はりきってるねー。

家の前をすぎた。
もうちょっと歩こうね。

交差点を渡る。

あれ?
こらこら、こんなところでクンクンしちゃだめだよー。
なんで急にひっぱりだすのよー。

さあ、次の交差点は渡らないで左だよ。
「レフト、レフト」←いつもは、車道との段差さがしをしたあとで左に曲がるのだけど、ほかのところでできているのでやってみた。

あれ?
曲がれないねー、生け垣がある。
じゃあ、「カーブ」
i子が止まった。

あれ?
いつもと違う段差のかたち。

うーん?
ま、行ってみようか。

行ってみると。

うわわ!
ここ、どこ?
土だ。
公園?

i子は、さかんにまわりをクンクンしはじめた。
やめさせて、引き返そうとした。
座らせたら、クンクンしない。
帰りたくて、立たせたら、すぐにクンクン。
まったくー、どうすりゃいいのよ私。

車の音がする。
こっちでも車の音がする。
だから、たぶん、あっちに渡れば戻れるはず。
たぶん、ね。

携帯を取り出した。
「ねーねー、たぶん公園に入ってしまったんだと思うの。
階段のほうからちょっと外に出てみて。
なんとかそこまで復帰できるようにがんばってみるから。」

「うーーーん、私、寝てるんだよー。
着替えないといけないじゃないのー。」

「辛抱強い娘さん、上に着ればいいじゃない。
それに。
起きて、もう食べたんだから、寝てないで起きなさーい。」

電話を切って、
「歩道、歩道」と言ってみる。
i子、クンクンしながら、なんとか土のないところに出た。
段差を探させた。
そして、渡って右。

公園では、ゲートボールの音がしている。
この道で間違いない。
そして、しばらく歩くと、娘がいた。

「i子ーーー、なんで公園なんかに行くのよー。
公園で遊ぼうと思ったのーー?
おかげで出てくるようになったじゃなーい、んもぉ。
せっかく寝てたのにーー、i子ーーー、んもぉー」
娘がi子の頭をこねこねしている。

「こらこら、i子はお仕事中だよ、さわっちゃいけないよ。」

「さあ、i子ー、こっちだよー」
i子は、大好きなおねえちゃんを追いかけて、トコトコトコトコ走りだした。

「そんなに走らないでよー、i子、完全に私のことを忘れてるでしょー。」

最後の階段で止まった。
ほほぉ、少しは私のことを気にしてるの?

しかーし、なんで公園に行っちゃったんだろう。
その前の段差はどこにいったのーー?

by ch8268 | 2010-03-30 10:57

『マッピー』用ボーダー

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